1月20日に二十四節気の『大寒』を迎え、まさに厳冬期の十勝地方。この圏域内を流れる最大規模の河川・十勝川では、厳冬期ならではの自然現象を見ることができます。
今回はその厳しい寒さの日の風物詩『けあらし』を撮影しました。
概要
『けあらし』は『蒸気霧』の別名で『気嵐』『毛嵐』の漢字が充てられることもあります。
冷たい空気が温かい水面上に流れてきたときに発生する霧で、もともとは漁師の間で使われていた方言だったそう。北海道に限られた用語というわけでもなく、東北・気仙沼のけあらしは冬の訪れを告げる風物詩として健康資源化されています。
発生しやすい条件はこのような感じで、秋の終わりから冬の始まりに発生しやすいようです。
- 晴れた日の朝
- 水温と気温の温度差が15度以上
- 風はさほど強くない
普通であれば冬は水温も下がり寒暖差が生じにくくなりますが、そこは試される大地・北海道。厳冬期は尋常ではなく気温が下がるため、マイナス20度前後まで下がった日にはそれなりの確率でけあらしが発生します。
探訪記録
十勝川は流域も広く撮影ポイントも多いですが、帯広圏域はアクセスも良好で河川敷も除雪されている場所があります。今回は帯広市の西側で撮影しました。
十勝川河川敷のけあらしを撮る
日の出の時間帯を狙い車に乗り込むと、車窓に霜がビッシリ。特にこういう模様があるタイプの霜が付いている日は特に寒いです。

橋の上に到着すると、川からは温泉地のように水蒸気が立ち昇っていました。どうやらアタリの日のようです。

様々な焦点距離で撮る
こういったシーンでは逆光の方が面白い写真になることが多い気がするので、そうなると川の北西側(河川敷まで降りて撮る場合は北側の岸)からの撮影していくことになります。日の出時間は光量が一気に増えるので、三脚を使ってスローシャッター撮影をするなら減光効果が高いフィルターが必須です。
輝度差があるシーンなので、思い切って露出を下げるのも有効です。exif情報には出ていないのですが、-2くらいまで下げたものもあります。あまり下げすぎるとノッペリしだすので、太陽の芯の部分は白飛びを許容しても良いのではないでしょうか。白飛びや黒潰れを蛇蝎のごとく嫌う方もいらっしゃいますが、こういったシーンでは白飛びも表現として成立しうると思っています。




けあらしが発生するということは、木々も霧氷の装いとなります。これは現地を撮った方なら同意いただけると思いますが、樹氷や霧氷は目で見た美しさを写真で再現するのが本当に難しいです。今回の写真も誇張抜きで目で見た迫力や白さや美しさを3割も表現できていないと思います。




オススメの時期、場所
マイナス20度に近い、晴れた日の朝がおすすめです。1月下旬に最低気温をマークすることが多いので、天気予報を見ながらの調整が必要だと思います。
撮影ポイントとしては帯広〜音更間の『平原大橋』『十勝大橋』『十勝中央大橋(白鳥大橋)』の辺りは良さそうなスポットです。気象条件がシビアなので、カメラマンで混雑することはあまりないと思われます。流域に白鳥の飛来地があり、その辺りは多少混雑する日もありそうです。除雪がどこまで入っているかといった情報はナマモノなので、白鳥をセットで撮るならロケハンが必須だと思います。
注意事項
とにかく寒いので、防寒は万全に。十勝中央大橋(白鳥大橋)の北側は観光用に除雪されている場所がありますが、他は積雪深によっては河川敷に降りられないこともあります。どうしても降りたいならスノーシューは必携です。
総括・その他情報
霧氷や白鳥、けあらしが一体になった風景は写真や動画では表現しきれない、現地で見る体験には代え難い魅力があります。道東やオホーツク観光のルートとして足を運んでみてはいかがでしょうか。
アクセス、営業時間など
営業時間:なし
定休日:なし
入場料:なし

コメント